バッファローの外付けHDDの中身について
バッファローの外付けHDDの内部には、HDD(ハードディスクドライブ)が内蔵されています。
バッファロー、エレコム、アイ・オー・データなどのメーカーは、HDDを製造しておらず、HDDメーカーから仕入れたHDDに、Serial ATA – USB 変換基盤を取り付け、ケースに組み込んで、外付けHDDとして販売しています。
HDDを製造しているメーカーは、企業買収などにより、ウェスタンデジタル(Western Digital、WD)、シーゲート(Seagate)、東芝(TOSHIBA)の3つのメーカーに集約されています。例えば、HGSTはWD、サムスンはシーゲートに買収されました。
そのため、バッファローの外付けHDDの中身には、ウェスタンデジタル、シーゲート、東芝のいずれかのメーカーにより製造されたHDDが内蔵されています。
2018年頃までは、バッファローの場合、パッケージ外箱に貼り付けられているシールの形と色で、中身のHDDのメーカーを判別することができました。
しかし、2018年頃以降、パッケージ外箱にシールがなくなったため、中身のHDDのメーカーを判別することはできなくなっています。そのため、中身のHDDのメーカーを指定してバッファローの外付けHDDを購入することは難しくなっています。
購入前に中身のHDDのメーカーを調べる方法
2018年頃以降、パッケージ外箱にシールがなくなったため、中身のHDDのメーカーを判別することはできなくなっています。
製造番号が連番に近いものであれば、中身のHDDのメーカーが同じ可能性が高いので、外付けHDDが2台以上必要であれば、とりあえず1台購入して、すぐにCrystalDiskInfoで中身のHDDのメーカーを確認し、狙っていたメーカーのものであれば、同じ販売店ですぐに1台目と同じ型番の外付けHDDをもう1台購入する、といった方法くらいしかありません。なお、この方法は結果を保証できるものではありませんので、運が良ければ、という程度に捉えてください。
2012年12月9日までの情報
パッケージ外箱に貼り付けられているシールの形と色で、中身のHDDのメーカーを判別する方法については、他のWebサイトに昔の情報がありました。
→BUFFALO製HDDの内蔵HDDメーカー区別方法(他のサイトに移動します)
上記ページの表を引用させていただきます。
シール | HDDメーカー | |
---|---|---|
● | 黒丸 | MAXTOR |
● | 赤丸 | 東芝 |
● | 橙丸 | 日立 |
● | 黄丸 | SEAGATE |
● | 緑丸 | 富士通 |
○ | 白丸 | SAMSUNG |
■ | 赤四角 | WESTERN DIGITAL |
■● | 赤四角、赤丸 | WESTERN DIGITAL |
■ | 青四角 | NEC |
□ | 白四角 | IBM・日立グローバルストレージテクノロジーズ |
2017年1月以降の情報
上記ページの情報は、2012年12月9日以降、更新されていません。
2017年1月以降のパッケージ外箱のシールの色と形について、把握している内容をまとめておきます。
購入日 | 外付けHDD型番 | シール | HDDメーカー | HDD型番 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
2017/01 | バッファロー HD-PNF2.0U3-GB/N |
○ 白丸 |
東芝 | MQ03ABB200 [2TB 15mm] SATA |
Amazon (FFP茶箱) |
2018/02 | バッファロー HD-PNF2.0U3-GWE |
○ 白丸 |
Western Digital |
WD20NPVZ -00WFZT0 [2TB 15mm] SATA |
ヨドバシ カメラ (化粧箱) |
2018/12 | バッファロー HD-PCG2.0U3-GBA |
なし | Seagate | ST2000LM007 -1R8174 [2TB 7mm] SATA SMR |
ヨドバシ カメラ (化粧箱) |
2022/07 | バッファロー HD-PGF2.0U3-BWHA |
なし |
Western Digital |
WD20SPZX [2TB 7mm] SATA SMR |
ビック カメラ (化粧箱) |
先ほどの表でいえば、「○白丸」は「サムスン」のはずです。
しかし2017年~2018年頃のバッファローのポータブルHDDでは、「○白丸」で「東芝」の場合もあれば、「○白丸」で「WD」の場合もありました。
そのため、2017年以降は、パッケージ外箱のシールによって、中身のHDDのメーカーを判別することはできないようです。
また、2018年12月に購入したバッファローのポータブルHDD「HD-PCG2.0U3-GBA」、2022年7月に購入した「HD-PGF2.0U3-BWHA」については、パッケージ外箱にはシールが貼りつけておらず、中身のHDDのメーカーを判別することはできませんでした。
購入後に中身のHDDのメーカーを調べる方法
購入後に、中身のHDDのメーカーを理由に、返品や交換をすることはできませんので注意してください。
購入した外付けHDDのメーカーを確認するには、CrystalDiskInfo(窓の杜でダウンロード)というソフトウェアをインストールする必要があります。
なお、メーカー保証が受けられなくなるため注意が必要ですが、ケースをむりやりこじ開けて確認して、内部のラベルの記載を確認する方法もあります。
その他のバッファローのポータブルHDDに関する情報
中身のHDDの厚みはどうなっているのか?
HD-PCG2.0U3-GBA について(2018年12月購入)
「HD-PCG2.0U3-GBA」(2TB) については、本体の厚みが19.5mmのため、15mm厚2TBのHDDが内蔵されていると推測していました。
購入後に「CrystalDiskInfo」で確認したところ、7mm厚2TBの [SMR] のHDDが内蔵されていました。7mm厚であれば、500GBモデルと同じ11.5mmのHDDケースに入るはずですが、仕様通り19.5mmのケースに入っていました。
おそらく、コストの関係で7mm厚2TBのSMRのHDDのほうが安かったのでしょう。
型番 | 容量 | ケース自体の厚み | 想定されるHDD厚 |
---|---|---|---|
HD-PCG500U3-BA HD-PCG500U3-WA |
500GB | 11.5mm (HDD+3.5mm) |
7mm |
HD-PCG1.0U3-BBA HD-PCG1.0U3-BWA |
1TB | 14mm (HDD+3.5mm) |
9.5mm |
HD-PCG2.0U3-GBA HD-PCG2.0U3-GWA HD-PCG3.0U3-GBA |
2TB / 3TB | 19.5mm (HDD+4.5mm) |
15mm のはずが7mmでした! |
特定販売店向け商品とは何か?
特定販売店向け商品とは、一部の特定の販売店のみで取り扱いのある商品です。
例えば、「HD-PCFS2.0U3-BBA」「HD-PCFS4.0U3-GBA 」は、Amazon.co.jp やビックカメラ系列の販売店のみで取り扱いがあります。
この型番で検索すると、バッファローWebサイトで「※ この商品は特定販売店向けです」と記載されています。
BUFFALO ミニステーション USB3.1(Gen1)/USB3.0用ポータブルHDD 2TB HD-PCFS2.0U3-BBA |
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バッファローのHDDの中身はネイティブUSBドライブか?
外付けHDDは、通常、Serial ATAコネクタがあるHDDと、Serial ATA – USB 変換基盤がケースの中に内蔵されています。
しかしながら、外付けHDDのうち、ACアダプタが不要でUSBケーブル1本でPCと接続できる「ポータブルHDD」においては、コスト削減や小型化を目的として、HDDにUSB3.0コネクタが直接はんだ付けされている「ネイティブUSBドライブ」が採用されている機種があります。
USBケーブルの抜き差しによってポータブルHDDのUSBコネクタが破損してしまった場合に、通常のSerial ATAコネクタがあるHDDが内蔵されている場合であれば、別の2.5インチHDDケースを購入して入れ替えれば、USBコネクタを交換することができ、データを取り出すことができます。
しかし、「ネイティブUSBドライブ」の場合には、HDDにUSBコネクタが直接はんだ付けされているため、USBコネクタを交換することができず、データを取り出すことが困難です。
そのため、可能であれば「ネイティブUSBドライブ」を採用したポータブルHDDの購入は避けたいところです。
「ネイティブUSBドライブ」を採用していないことを確認する方法として、Amazon.co.jp などのレビューや、本サイト(erabicat.com)の情報を参考にするとよいでしょう。
バッファローが販売しているポータブルHDDのうち、「TOSHIBA」ブランドの「CANVIO」シリーズは、「ネイティブUSBドライブ」を採用しています。Amazon.co.jpのレビューで、「HD-TPA1U3-B/N」の中身が「TOSHIBA MQ04UBF100」との報告があります。東芝の2.5インチHDDは、型番の5桁目が「U」の場合は「ネイティブUSBドライブ」であることを意味しています。したがって、「HD-TPA1U3-B/N」「HD-TPA2U3-B/N」「HD-TPA4U3-B/N」(特定販売店向け)は、「ネイティブUSBドライブ」を採用していると分かります。
ネイティブUSBドライブ一般について
また、次のリストにあげるブランドのポータブルHDDについても、ネイティブUSBドライブが内蔵されている可能性が高くなっているため、注意が必要です。
- Western Digital ブランド(アイ・オー・データ販売を含む)のポータブルHDD
- 東芝デバイス&ストレージが販売する「TOSHIBA」ブランドの「CANVIO」シリーズのうち最近数年のうちに発売されたもの(すでに生産終了)
- バッファローが販売する「TOSHIBA」ブランド「CANVIO」シリーズのポータブルHDD(HD-TPA1U3-B/N、HD-TPA2U3-B/N、HD-TPA4U3-B/N(特定販売店向け) 。アマゾンのレビューで「HD-TPA1U3-B/N」の中身が「MQ04UBF100」(5桁目がUなのでネイティブUSB)と報告あり。)
- Seagate P3 Portable 2TB (9.5mm) (コメント欄から報告あり。)
なお、各社のポータブルHDD(2.5インチHDDを内蔵)について、まとめておきます。
ブランド | 中身のHDDの製造メーカー | ネイティブUSBドライブか? |
---|---|---|
Western Digital My Passport シリーズ |
Western Digital | ▲ネイティブUSB |
Seagateブランド | Seagate | おそらくSATAだが、海外ではネイティブUSBの報告あり |
バッファロー (CANVIOを除く) |
選べない | 〇SATA |
バッファロー (CANVIOブランド) |
TOSHIBA | ▲ネイティブUSB |
東芝(CANVIOブランド) ※販売終了 |
TOSHIBA | 〇はじめはSATAだったが、 ▲途中からネイティブUSB |
ELECOM (Seagateブランド以外) |
選べない | おそらくSATA |
ELECOM (Seagateブランド) Expansion/Backup Plus |
Seagate | 不明 |
アイ・オー・データ | 選べない | おそらくSATA |
アイ・オー・データ (Western Digital My Passport シリーズ) |
Western Digital | ▲ネイティブUSB |
補足説明
2023年8月現在、「ネイティブUSBドライブ」はポータブルHDDに内蔵される2.5インチHDDのみが確認されており、ACアダプタが必要な据え置き型の外付けHDDに内蔵される3.5インチHDDには確認されていません。そのため、ACアダプタが必要な据え置き型の外付けHDDであれば「ネイティブUSBドライブ」が内蔵されている心配はありません。