nasneの接続方法(上級編2)nasneのアクセス制限*

nasneのアクセス制限

nasneの機能には完全な「アクセス制限」はない

nasneには「メディアサーバー」と「ファイルサーバー」の2つの機能があります。

「メディアサーバー」とは,テレビ番組や録画番組をネットワーク上の端末に配信する機能です。

「ファイルサーバー」とは,画像(JPEGファイル)や音楽(MP3ファイル)などをネットワーク上の端末に配信する機能です。

nasneの設定画面「nasne HOME」では,「メディアサーバー」にアクセスする端末の制限が可能ですが,「ファイルサーバー」については特定の端末からのアクセスを制限する機能はありません。

なお,「メディアサーバー」にアクセスする端末を制限した場合,登録された端末以外からは「nasne HOME」へのアクセスができなくなります。

nasne単体でアクセス制限をする場合,「nasne HOME」と「メディアサーバー」(TV機能)へのアクセスを制限することはできますが,同じネットワーク内の別の端末からnasneの存在を見えなくすることはできません。

同じネットワーク内の別の端末からnasneの存在を見えなくするためには,無線LANルーターのネットワーク分離機能を利用するか,二重ルーターにするか,スイッチングハブのVLANを利用する必要があります。

nasneのアクセス制限をするための4つの方法

1.nasneの機能を利用

「nasne HOME」の「メディアサーバー設定」→「クライアント設定」において,「クライアント登録」の項目の設定を「手動」にすることによって,TV視聴や録画番組の配信ができる端末を制限することができます。

「クライアント登録」の項目の設定を「手動」に設定した場合,「クライアント登録」されている端末以外からの「nasne HOME」へのアクセスはできなくなります。新規の端末を追加する場合,次の手順での設定が必要になります。

①新規の端末から「nasne HOME」へアクセス,または「PC TV Plus」(Windows)・「torne mobile」(Android)からnasneを検索する。

②すでに「クライアント登録」されている端末から「nasne HOME」にアクセスして,手動で新規の端末を「クライアント登録」する。

③再度,新規の端末から「nasne HOME」へアクセス,または「PC TV Plus」(Windows)・「torne mobile」(Android)からnasneを検索してアクセスする。

nasneの機能を利用したアクセス制限の場合,次の欠点があります。

△「ファイルサーバー」については「クライアント登録」されていない端末からもアクセスできる。

△「メディアサーバー」(TV機能)については,「クライアント登録」されていない端末からもnasneの存在自体は分かる。ただしアクセスはできない。

2.無線LANルーター Aterm のネットワーク分離機能を利用

無線LANルーターのAtermのネットワーク分離機能を利用することによって,nasneにアクセスできるネットワークとアクセスできないネットワークを分け,nasneの存在自体を見えなくする方法があります。

ネットワーク分離機能については,すでに以下のページで解説しています。

Aterm ネットワーク分離機能・SSID内分離(セパレータ)機能について(+バンドステアリングとの併用について)

ただし,nasneのアクセス制限のために購入するのであれば,Atermシリーズの中では「WG2600HP3」「WG2600HP2」「WG2200HP」の3つの中から選ぶことになります。

ほかのモデルには,「ネットワーク分離機能をONにしたときに,SSID内分離機能をOFFに設定」することができないという制限があるため,上記3機種以外は実用的ではありません。

「WG2600HP3」「WG2600HP2」は設定画面があたらレスポンシブデザインでスマホからの操作がしやすくなっています。

詳しい設定方法は,上記ページの表の製品名の下の「マニュアル」部分のリンクをクリックしてください。機種別に若干設定画面が異なります。

3.二重ルーターにする

二重ルーターは通信速度が落ちる・トラブルの原因になるとの話を聞いたことがありますので,あまりお勧めはしませんが,nasneにアクセスできるネットワークとできないネットワークを分ける一つの方法であるとは思います。

4.NETGEAR GS105E-200JPS / GS105Ev2 のVLAN機能を利用


NETGEAR スイッチングハブ ギガビット5ポート/金属シャーシ/VLAN QoS IGMP/外部電源/ファンレス静音設計/省エネ/無償永久保証 GS105E-200JPS

※2018年4月現在,GS105Ev2が品薄のようですので,GS105E-200JPSに差し替えました。以下の説明は「GS105Ev2」のままですが,「GS105E-200JPS」に読み替えてお読みください。

現在利用中のルーターをそのまま利用し,{ルーター}と{nasne・アクセスポイント1・アクセスポイント2}の間に,NETGEAR GS105Ev2 を設置し,このVLAN機能を利用する方法もあるようです。

GS105Ev2で実家に自分だけのLANを作った~nasne・NASを使ってる人必見~

この方法の場合,ルーターとは別に,アクセスポイントを新たに2つ購入し,設置する必要があります。ルーターが無線LANルーターの場合は,無線LAN機能を無効化することになります。かなり設置する機器の数が増えることが想像できます。設置する機器の数が増えるということは,スペースやコンセントの差込口を消費します。数えてみましょう。

まず,回線接続装置とルーターが一体化されている場合は,+1台。ルーターが内蔵されていないモデムまたはONUなどの場合は,+2台です。

NETGEAR GS105Ev2で,+1台。

アクセスポイントで,+2台。

ネットワーク部分だけで,4~5台も設置しなければならないことになります。すなわち,コンセントの差込口が4~5口も必要になります。

方法1の「無線LANルーター Aterm のネットワーク分離機能を利用する」方法によれば,これが1台分で済みますので,スペースやコンセントの差込口の消費が抑えられます。現在お使いの無線LANルーターが11n対応にとどまるなど古い場合には,これを機に,11ac対応の最新モデルに買い替えるほうがよいでしょう。



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